Aguグループにいくつかあるブランドのひとつ、「benji」。当初はAgu hair benjiとしてオープンするもその実力が認められ、看板をbenjiに変更。現在はAguグループの中でもクリエイティブ部門として多くの活動をしています。今回はそんな benjiのブランドヒストリーを、立ち上げメンバーである川邉さん、松本さん、kentsさんに伺いました。
川邉 辰郎
2011年 大村美容ファッション専門学校 卒業
2019年Agu hair space渋谷(現Agu hair SHIBUYA)で業務開始。㈱BELL TREE(FC)の鈴木代表とトーキョー美容師で出逢い意気投合!Agu hair benji代々木上原店を立ち上げる。現在はグループ本部にも所属し、クリエイティブ部門を盛り上げています。パパ美容師としてインスタグラムで発信中。
Kents(スズキ ケント)
2011年 高津理容美容専門学校 卒業
2020年Agu hair benji代々木上原で業務開始。
🏆KAMI CHARISMA(カミカリスマ)2024 Greaty∞カット部門受賞
カット、パーマスタイルも得意です。
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松本 美都
2011年 関西美容専門学校 卒業
benji登戸店
2021年Agu hair benji代々木上原で業務開始。現在はbenji登戸店にて業務。
仕事も人生も思いっきり楽しみたい。そんな女性のためにフェムテックを広めようと活動しています。
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表参道で諦めた夢をもう一度叶えるために
ー はじめに、benjiを立ち上げることになったきっかけを教えてください。
川邉:元々表参道で働いていたころ、「もっとクリエイティブなことがしたい」「売り上げも上げたい」など自分のやりたい夢があったのですが、業界の仕組みに逆らえずうまくいかなくて葛藤していました。そんな時に出会ったのが、今のメンバーです。「みんなのやりたいことを諦めず、新しくやろう!」ということから始まり、kentsは元々いたお店をやめて来てくれました。
松本:私は最初からではなく、半年後にbenjiに合流しました。前の全社では11年くらい勤めましたが大きな会社だったこともあり、やりたいことができなくて楽しさを感じることができず。そんな時に声をかけてもらい、思い切って関西から来ました。
ー 立ち上げ当初はどのような感じでしたか?
川邉:やることも決めることも多く忙しかったですが、世代的にも業界で大変な時期を過ごしたメンバーだからこそ、はじめから信頼関係はありました。「これからの新しい働き方」を僕たちで見つけながら、本当に楽しいと思える美容室をやりたいね!という始まりでした。kentsも最初は全く撮影をしていなくてカメラも手探りでしたが、それがすごく楽しかったです。benjiのクリエイティブの原点になったんじゃないかなと思います。
ー benjiはAguグループの中では撮影、クリエイティブ部門というイメージです。
川邉:当時Aguには売上が高く稼いでいる人が多くいましたが、クリエイティブの部分でももっと勝負できないかなと思っており、benjiでクリエイティブのチーム構成をしました。撮影ではkentsがハマって、すごくこだわってくれました。
ー チームとしてbenjiをやっていく中で、意見が分かれたり苦労したりしたことはありましたか?
川邉:最初は価格設定と、見せ方のところで意見が分かれていました。コンサバなのか、モードなのかといったスタイルに関してや、Aguは業界の中でも低価格なので、そこへの意見も様々だったなと思います。みんなそれぞれこだわりがある中で、僕とkentsの言葉足らずを押し込んでくれたのが松本でした。
松本:私も以前のお店ではもう少し高い金額でカットをしていたので少しプライドも当初はありましたが、チームで価値観を照らし合わせながらやっていくのが楽しく、プライドを上回って楽しく取り組んでいました。
川邉:みんなお互いプロフェッショナルとして仕事をしているので、意見が割れても尊敬し合っているところがあります。それぞれの目標や価値観を話し合うので、ミーティングは長くて1日かかることもあります。目指しているのは「benjiとしてかっこいい」というところですが、抽象的で測れないものだからこそ、その答えを探しているという感じです。みんな個々の意見やこだわりが強いので楽しいですが、それ故に苦労しているとも言えるかもしれません。
ー 業務委託サロンのAguグループに入って、衝撃的なところはありましたか?
kents:入った時はやはり価格帯に違いを感じました。以前いたお店と比べて「この値段では切れない」という時期もありましたが、そこは時間をかけて価値観をすり合わせていった感じです。あとは、Aguではなくbenjiにいることで、自分のやりたいクリエイティブができているので、そこはとても感謝しています。
松本:私は単純に集客がすごいなって思いました。関東から関西に一度離れていることもあり当初は不安がありましたが、Aguの集客力の高さに助けられて、とてもありがたかったです。
川邉:僕は業務委託で働くのが初めてで、スタッフがそれぞれ個々に動いていることに、これまでの環境との違いを感じました。例えばヘルプをするのが当たり前だと思っていたのですが、Aguにはヘルプを必要としない人もいる。様々な価値観があるんだと思わされました。benjiではAguよりも少し距離感が近く、お互いプライベートまで尊重し合えているので、僕にとっては今の環境がすごく合っているなと思っています。
ー 同じAguグループにいながら自分たちの理想のブランドが作れるのは、Aguならではの特徴ですね。
川邉:当初は目標としていた売り上げをメンバーで達成して、みんなでやったね!ってハグして喜びながら、小さい目標を1つずつクリアしていって楽しんでいた感じです。今こうなれていることを想像していませんでしたが、「ここまでやらせてもらえるんだ」というのはとても感謝しています。「Agu hair benji」から「benji」になったところについては、benjiとしての揺るがないプライドがあります。
自身のキャリアとこれからの挑戦
ー benjiのメンバーとして、これからどんなことに挑戦したいですか?
kents:最近では撮影のために台湾に行ったり、インスタを通して出会いがあったり、そういう繋がりを通して常にやりたいことに挑戦しています。台湾の美容業界は今すごく盛り上がっているのに対して、日本の美容業界は低迷しているところがあり、頑張らないと!というマインドになりました。可能性は色々見えていて、まだまだやりたいことがたくさんあります。
松本:私は自分自身が若い時に体調を崩した経験もあり、フェムテックに力を入れたいと考えていて、現在benjiにも生理用品を置いたりしています。働く女性にとって体は絶対に大事で、自分が健康でないとお客さまを幸せにできないので、何か心の支えになれないかなという面で少しずつ活動しています。卵子凍結や、女性の体の理解や働き方の理解を講習したりして、仕事も頑張りながら結婚や子供が欲しいという人たちの選択肢を増やしていきたいです。
川邉:現在僕はbenjiだけでなく本部にも所属していますが、個人の視点だけでなく、別の視点からbenjiを応援するという風に切り替えて動いています。kentsが頑張っている台湾のことや、松本が力を入れているフェムテックなどを通して、みんなのステージが上がってライフステージが豊かになって、自分のやりたい仕事に集中できるようになるのが直近の目標です。結婚して、子供ができて、家族ができて…という分岐点があるなかで、benjiで働くことの将来を作っていくのが一番の仕事だと思っています。
「なりたい自分」として、美容室日本一の道のりを目指す。
ー benjiには「日本一の美容室を目指す」という目標があると伺いました。
川邉:日本一って言うとふわっとしていますが、結構本気で思っています。評価基準はもちろん色々で、フォロワー数や、働きやすさ、女性のことを考えている、働いている人が楽しい、など。全部含めて日本一を目指したいです。
あとは、業界の賞やタイトルを全部取りたいです。直近では「ホットペッパーアワード」を取りましたし、これからも色々なタイトルを目指します。業界としての評価基準を取りつつ、その中から価値観をブラッシュアップして、自分たちに大切なことを残したいです。みんなが「なりたい自分」になれるサロンでありたいので、日本一を目指し続けます。
ー みなさんが思う「なりたい自分」はどんな感じですか?
kents:「認められたい」が一番にあります。有名になりたいわけではないのですが、上限なく色んな人に認めてもらい、常にかっこいいことをしていたいと思います。美容師としてのあり方や、自分の中の美容師像を突き止めたいです。
松本:私は自分だけでは満足できない人間なので、誰かのため、女性のために何かやりたい、という思いが強いです。
川邉:僕は「日本一有名なパパ美容師」になるというのが直近の目標です!
ありがとうございました。これからもbenjiの活躍に期待しております!
“愛され美容師”が思う美容師としての「誇り」